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続報は力なり 元新聞記者が始めたローカルメディア、14年目の境地
第3回ジャーナリズムXアワード(JXA)でY賞を受賞した「ニュース『奈良の声』」の活躍が、朝日新聞デジタルで取り上げられたのでご紹介します。
ニュース「奈良の声」は、県政や市政記者クラブ経由の話題が多い地方において、小さな独立メディアの自由度を生かした探究的取材をもとに独自ニュースの発信に取り組んでいます(以下は、第3回JXAで評価対象となった代表的な記事)。
- 奈良県の県域水道一体化を考えるニュース
- 県域水道一体化 水源ダムの将来コスト 水道料金試算への反映乏しく
- 奈良公園に県誘致の高級宿泊施設「公益上必要な建築物」か 開発許可の適用除外、客室料金の高さ制度の想定外? 問う機会なく
- 生活保護制度の案内、未掲載解消 県内全12市のHP 「奈良の声」取材きっかけ
- 大和郡山市 缶・瓶リサイクル作業委託業者の器材費用負担、廃止 契約書との整合性なく 「奈良の声」が指摘
※第3回ジャーナリズムX(エックス)アワード受賞案件はこちら
(以下、朝日新聞の記事より要約・転載)
●奈良新聞の記者だった40代後半に独立して、ニュース「奈良の声」を立ち上げる
「ニュース『奈良の声』」浅野善一さんは、第3回ジャーナリズムXアワードY賞の受賞に関して、「確信を持って取り組んできたことが初めて評価された」とコメントしている。
浅野さんは、奈良新聞でデスクという責任ある立場の仕事をする中、再び自ら取材した記事を書きたいと思いに駆られ、48歳で新聞社を退社し、アメリカで成果を上げていた調査報道を参考に「ニュース『奈良の声』」を立ち上げた。
取材記者は元同僚の妻と自分の2人だけ。運営資金は市民からの寄付が頼みで、他の仕事も掛け持ちし、取材時間は限られている。
●探求心と丁寧な取材と続報発信が市政を変えた
ある時、とある自治体のホームページに掲載されている生活保護制度の説明が不十分という声を聞き、奈良県内12市のホームページを確認するとうち3市の情報不足の実態がわかった。各市に理由を尋ねたところ、担当者も「取材を受けるまで気づかなかった」「HPをリニューアルした際に生活保護のページは作成したものの、中身の整備が進まずそのままになっていた」という回答があった。それらの回答とともに記事を発信してまもなく、3市のHPに情報が掲載されている。浅野さんの探究心によって問題が解決したのだ。
浅野さんは、今回の朝日新聞の取材に対し、「地域には、従来のメディアだけでは伝えきれない身近な問題がたくさん埋もれている。市民の声を聴き、一つの課題について丁寧な続報を出し続けることで行政は変わっていく」と熱い想いを語っている。
▼引用元
続報は力なり 元新聞記者が始めたローカルメディア、14年目の境地(朝日新聞デジタル有料記事2023/10/9)
https://digital.asahi.com/articles/ASRB55Q3HRB3POMB006.html
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